◆市職場でハラスメント多発 相談213件の深刻さ

 狭山市の職員の働く環境が、想像以上に悪化していることが3月議会における田中市議の一般質問で明らかになった。

 市の答弁によると、令和6年度から令和7年2月までに、産業カウンセラーへの相談が184件、産業医面談が29件。合わせて213件ものメンタル相談が寄せられた。自治体としては異例の多さだ。

  昨年10月の職員アンケートでは、過去2年以内にパワハラを受けた職員が78名。加害者の多くは上司や先輩で、内容は侮辱・暴言、威圧的態度、人前での叱責、無視、情報を与えない、過度な業務強要など、深刻なものばかりだった。

 しかし、市の人事部門が「正式に受け付けたハラスメント相談」はわずか2件。多くの職員が相談しない理由として「相談しても解決しない」が最多で、職場への不信が広がっていることがうかがえる。また、匿名相談が多いことは「市に相談したくない職員が多い」ことの裏返しだ。

 市議会では「職場環境は最悪の状態ではないか」「優秀な人材が辞めてしまう」と強い危機感が示された。市は「対策してきた」と説明したが、数字を見る限り十分な効果は出ていない。

 令和7年度から安全衛生担当課長を新設する方針だが、根本改善には時間がかかるとみられる。議員は「市長が結果を公表し、改革の意思を示すべき」と求めた。

職員の心の健康は、市民サービスの質を左右する。行政は問題を隠さず、早急に改善へ踏み出す必要がある。

(2026/03/15)