狭山市の都市計画税の課税は公平か。令和8年9月議会の一般質問

― 市街化調整区域の実態から見過視できない行政課題 ―



令和8年9月定例議会において、「都市計画税の課税範囲」および「市街化調整区域」の扱いに関する税負担の公平性について、一般質問を行いました。

1. 市街化調整区域における都市計画税の課題
都市計画税は、都市計画事業や土地区画整理事業などの財源に充てられる目的税であり、原則として市街化区域内の土地・建物に課税されます。ただし例外として、地方税法第702条第1項の但し書きに基づき、市条例で定めることで市街化調整区域に対しても課税することが認められています。

狭山市の市街化調整区域の中には、上下水道などのインフラ整備が市街化区域と同等に進み、実質的に住宅地として機能している地域が増加しています。これにより、都市計画税を納めている市街化区域の住民からは「同じインフラを利用しているのに、税負担に差があるのは不公平ではないか」との声が上がっています。

2. 市の答弁とそれに対する質疑
市側は「市街化調整区域は受益者負担金(下水道負担金)が市街化区域の約2倍であり、全体として公平性は保たれている」と説明しました。
これに対し、田中議員は「下水道負担金は一時的な費用であるのに対し、都市計画税は恒久的な税負担です。一回限りの負担金を理由に恒久的な税負担の差を正当化することは、市民の理解を得られません」と鋭く追及しました。

さらに、「地方税法上、①インフラが市街化区域並みに整備されている、②地区計画等で開発が進んでいる、③実質的に市街化区域と同等に利用されている、という条件を満たせば調整区域への課税は可能です。他自治体の課税事例を踏まえ、課税の可否やあり方を本格的に検討すべきだ」と指摘しました。

3. 文書主義の軽視による私有地トラブル問題
今回の質疑では、もう一つ重大な行政課題が浮き彫りとなりました。
過去に行政が口頭での約束のみで私有地に上下水道管を敷設した例があり、その後、その道路が車両通行禁止になるなどの住民トラブルが発生しています。

市は「現在は書面で承諾を得ている」と説明しましたが、過去において文書主義(書面による記録・契約の徹底)が守られていなかったことは行政の信頼を揺るがす重大な問題であり、実態の把握と徹底した再発防止策が強く求められます。