【連載第1回】誰も責任を取らない狭山市政

 【連載第1回】必要な市政監視の目

ある職員の悲劇が教えてくれる、私たちの町の「本当の危機」

市民の皆様、こんにちは。市議会議員の田中寿夫です。

 私がこのホームページを立ち上げたのには、たった一つの強い理由があります。それは、「このままでは、狭山市の行政は市民の命や暮らしを守れない」という強い危機感です。

 今日は、皆様にどうしても知っておいていただきたい、そして決して忘れてはならない「ある事件」についてお話しします。これが、現在の「誰も責任を取らない、誰もトップに物を言えない狭山市政」の原点とも言える出来事だからです。

 庁舎7階から身を投げた職員の無念


 
平成29年(2017年)4月4日、狭山市役所の7階から、一人の市職員が自ら命を絶ちました。

 彼は20年以上にわたって市の情報システムを支え続けてきた、大変真面目で責任感の強い方でした。「彼がいなければ市のシステムは回らない」と言われるほど、誰よりも市のIT化に貢献してきた優秀な職員です。

 なぜ、そんな彼が自ら命を絶たなければならなかったのでしょうか? 市が設置した外部の調査委員会による「調査報告書」を紐解くと、彼を極限まで追い詰めた異常な組織の姿が浮かび上がってきます。

 彼を追い詰めた「2つの異常な実態」

報告書で指摘された主な問題点は、大きく分けて以下の2つです。

 異常な負担の押し付け(属人化): 彼にしかできない仕事が多すぎました。本来、市役所は人が入れ替わっても回る組織でなければなりませんが、長年彼一人に重圧と負担がのしかかる「代わりがいない状態」が放置されていました。

 トップダウンによる「二重の指示系統」: 当時の市長肝いりで、外部から「情報政策官」という特別職が招かれました。これにより、亡くなった職員は本来の直属の上司だけでなく、この情報政策官や次長からも直接、高度な要求や指示を受けることになりました。あっちからもこっちからも指示が飛んでくる、逃げ場のないプレッシャーの中に彼は置かれていたのです。

「問題はあった。でも誰の責任でもない」という不気味な結論

 これだけ組織の欠陥が報告書で明確に指摘されたにもかかわらず、この調査の結末は信じがたいものでした。

「業務上の組織的な課題はあったが、直接の自殺の原因は特定できない。したがって、誰の責任でもない」

これが市の結論です。

 情報政策官を任命し、二重の指示系統を生み出した市長も、彼に直接指示を出していた幹部たちも、誰一人として処分されることはありませんでした。

 一人の真面目な職員が命を落としたのに、トップは「自分たちの責任ではない」と頬被りをしたのです。

 今の市政を直視してください

 私がこの事件を今、改めて皆様にお伝えするのは、単に過去を批判するためではありません。

 「身内の命が失われても誰も責任を取らない組織が、いざという時に市民の命や暮らしに責任を持てるのか?」という、現在進行系の問題だからです。

 この事件以降も、狭山市のトップ層の体質は変わっていません。幹部職員は市長の顔色をうかがい、誰も耳の痛い意見を言えない「イエスマン」ばかりになってしまっています。議会の中で私がこの問題を指摘しても、同調する議員は少なく、事なかれ主義が蔓延しているのが実態です。

 市民の皆様、どうか市政を直視してください。 一部の権力者が責任を逃れ、現場の職員が疲弊するような市役所からは、本当に市民に寄り添うサービスは生まれません。行政の暴走を止め、透明で責任ある市政を取り戻すためには、皆様一人ひとりの「監視の目」が絶対に必要です。